RSウイルスとは|症状・うつる期間・出席停止について

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RSウイルスとは|どんな病気?

RSウイルスに感染することで発症するのが、「RSウイルス感染症」です。

呼吸器の感染症で、1歳までに5割、2歳までにほぼ10割がかかります。毎年冬(11~1月)に流行しますが、近年は夏(7月頃~)の患者数も増えています

軽い風邪で済む場合が多い一方、重症化して肺炎や細気管支炎を起こす場合もあります。乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因の1つとも言われています。

低月齢では感染しても症状が出にくいため、診断が難しいこともあります。

乳幼児に限らず、大人でも繰り返しかかる病気ですが、初感染・発症は症状が重くなりやすいとされます。感染の回数を重ねると症状は軽くなっていき、たいてい2歳になるころには、発症しても風邪程度で済むくらいになります。

RSウイルスの症状|かかるとどうなる?

発熱(38~39℃)と鼻水が数日続き、次にが出ます。

通常、発症から7~12日で快方へ向かいます。約7割は軽い風邪で済むとされます。

一方で約3割が重症化し、咳の悪化や呼吸困難の症状が出ます。痰がからむ湿った咳がひどくなる、ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音、息を吸い込むときに胸の一部(真ん中や鎖骨上や肋骨)がへこむ、呼吸が速く苦しそうにしている、こうした症状が見られたときは即受診しましょう。

RSウイルスの治療|病院に行くと?

特効薬はないので対症療法となります。

処方された薬を服用して、水分補給や安静等、通常の風邪と同様に自宅療養します。症状の様子が変わった場合は再受診し、重症化の目安である咳の音、胸の音を聞いてもらいましょう。

RSウイルスの検査|ウイルス検査はする?

重症化しやすい1歳未満は検査が勧められています。1歳未満は保険適用、それ以上は自費となります。

鼻の奥の粘膜を綿棒でこすり、検査キットでウイルスの有無を判定します。15~30分ほどで結果がわかります。

検査で陽性が出ても特効薬が処方されるわけではなく、対症療法に変わりはありませんが、ウイルスを確定することは重症化の予想や入院の必要性など、その後の治療方針を判断する材料になります。

RSウイルスの出席停止|診断されたら?

出席停止になる病気ではありません。元気になったら登園・登校しましょう。

RSウイルスの潜伏期間とうつる期間|いつかかる?

潜伏期間は2~8日、多くは4~6日とされます。潜伏期間、つまり発症前でもうつります

症状が消えてからも1~3週間はウイルスが排出されるため、うつる可能性があります。

RSウイルスの感染経路|どうやってかかる?

感染力は非常に強いです。飛沫感染、接触感染します。

患者の唾液、鼻水、痰にウイルスが含まれます。手についたウイルスは30分ほど感染力があるとされ、その手で鼻を触ってしまって感染するケースが多いです。

RSウイルスの予防法|かからないためには?

ワクチンはありません
※重症化リスクの高い乳児等に、パリビズマブ (シナジス)という薬を予防のために使用することがあります。

流水とせっけんによる手洗いを徹底しましょう。タオルは個別が原則です。アルコールや次亜塩素酸ナトリウムで消毒できます。ポビドンヨードを含むうがい薬も有効です。

RSウイルスの重症化|高リスクなのは?

生後6ヵ月までの乳児は、重症化しやすいとされます。とくに生後1ヵ月未満で感染すると、無呼吸発作による突然死の危険があります。生後3ヵ月までは命に関わる恐れのある病気と考えましょう。

ほかに重症化のリスクが高いのは高齢者、早産児、低出生体重児、心臓・肺の基礎疾患や免疫不全がある人です。軽症で済む大人が熱や咳があるときは、こうしたリスクを抱えた子供や高齢者には、極力近づかないようにするなどの配慮が必要です。

まとめ

だいたいは風邪程度で済む
一部で重症化するので咳と呼吸を注視
出席停止にはならない
手洗いとマスクで予防

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